海外からの訪日客に増加に伴い、ホテル・民泊の競争激化

海外からの訪日客増加
海外からの旅行者が年々増えております。
2017年11月15日発表の訪日外客統計の集計・発表によると前年同月と比べて21.5%増の259 万5,000人となり、2017年7月の268万人に次いで2番目の数値で、10月として過去最高の記録となったそうです。また、2017年累計でこれまでで最も早いペースで 2,000 万人を超えたと発表がありました。

訪日外客数(2017 年 10 月推計値)
◇ 10 月 : 前年同月比 21.5%増の 259 万5 千人
報道発表資料はこちら

これは一過性のものではなく、各社ともに増加傾向算出しております。

2017年 2018年 2019年 2020年
矢野経済研究所 2822万人 3086万人 3248万人 3679万人
JTB総合研究所 2700万人
三菱UFJリサーチ&
コンサルティング
2594万人
ニッセイ基礎研究所 2507万人 2833万人 3201万人 3201万人

これらのことから、日本各地のインバウンドにおけるホテル・民泊を含めた対策が急務です。

インバウンド対策のためのの3つの課題

  1. 競争激化で訪日客の奪い合い
  2. ホテルの客室をどう差別化するか?
  3. 民泊の内装をどう差別化するか?

競争激化で訪日客の奪い合いも

一方で東京のホテルで稼働率が下がっていると日本経済新聞が報じております。

【日本経済新聞】ホテル稼働率80%割れ 都内6月

理由は、新規ホテルや民泊施設の急増で競争が激化。ホテルはもちろんのこと、民泊内でも激しい顧客の争奪合戦が繰り広げられることが予想されます。

さらに、日本全国で民泊を解禁する「住宅宿泊事業法」が2018年6月15日 に施工されることが決まりました。これまで民泊においてグレーな部分が多く法整備がされてなかったのですが、これでこれまで関心のなかった層が民泊に乗り出す可能性があります。さらに競争は激しくなることでしょう。

これから民泊が有利なの?

これで民泊が有利というとそうとは言い切れません。今回の「住宅宿泊事業法」の施工で民泊でホワイト営業ができる一方で、実は「年間の提供日数は180日以内」という規定が設けられました。これまでは民泊はこれまでの旅館業法では判断の難しいグレーゾーンでした。そのため稼働率が90%も珍しくない状態が続いておりました。
今回の施策はグレーな部分を解消するための施策といっても過言ではありません。それにより民泊ビジネスへ参入してる事業者は稼働率が一年の半分以下へ抑えられ、投資目的の民泊事業は回収が難しくなります。
しかしながら広く民泊ビジネスがクローズアップされ、稼働率は抑えられますが、民泊の母数が多くなり訪日客の取り合いが予想されます。

ホテル・旅館はどう差別化するのか?

これから訪日客は増加の一途です。しかしながら、競争が激化することによる勝ち組、負け組がはっきりする時代へ突入すると思われます。まずは集客を図るためには基本的な施策として以下がございます。

  • Wifi環境の整備
  • クレジットカードの利用を可能
  • 海外の宿泊サイトに登録

こちらの対策はできる限り行うことおすすめします。
さらにニッチ戦略として空間づくりが一つのヒントとしてございます。

訪日客を取り込む客室 空間づくり

訪日外国人が日本にて求めるのはやはり日本文化ではないでしょうか。
日本には世界に誇れる様々な文化がございます。

デジタルプリント壁紙で日本の文化を感じられる「非日常」を演出

デジタルプリント壁紙を活用した空間づくりがあります。

こちらは1例ですが、日本の国指定伝統的工芸品である加賀友禅のグラフィックを客室の壁紙としてデジタル印刷し、非日常な空間を創出しております。

これまで日本市場の壁紙は画一的な汎用性の高いデザインが多く、個性なデザインは広まっておりませんでした。一点もの壁紙はそれなりにコストがかかり、現実的ではありませんでした。それが昨今ではデジタルプリント印刷技術の向上により一点もの印刷が小ロット低コストで印刷が可能になりました。
海外からの訪日客は日本の文化で「非日常」を体験するために宿泊しております。このようなデジタルプリントによる空間づくりは競合との差別化になり集客の手段として有効な。

民泊事業者の競争激化。どう差別化するか?

民泊の勢いは止まりません。それを裏付ける数値があります。訪日客の宿泊先の割合です。観光庁の2017年7~9月期の民泊の利用率が12.4%とホテル(75.1%)にはおよびませんが、旅館(18.2%)に迫る勢いです。
また、民泊市場も競争が激化しております。
民泊物件データ検索サイト「SPIKEデータ」によると、2020年までに2,000億円まで成長すると予測されています。

国内民泊市場規模は130億円−−−東京五輪の2020年には2,000億円に成長と予測(SPIKEデータ)

民泊のイメージ

個性的な壁紙でユーザーを引き付ける!

民泊では多様性をキーワードに、戦略をシフトしてはいかがでしょうか。
一例ですが日本のサブカルチャーをキーワードにするのもいいかもしれません。
何と言ってもAirbnbの集客には写真が重要です。数ある競合の中で個性を出して、写真をクリックしてもらうかが非常に重要です。例えば以下の写真どちらをクリックしますか?答えは明白だと思います。

民泊の壁紙張替えイメージここで重要なのは差別化戦略です。ホテルや旅館にはできない、個性ある壁紙が個性的な空間づくりを演出します。また日本には、外国人を魅了するコンテンツがたくさんあります。漫画、アニメ、ゲーム、映画などのエンターテイメント。文化的な切り口としては、浮世絵、忍者、侍、桜など。日本ほど様々なコンテンツがある国も珍しいのではないでしょうか。また日本のコンテンツは非常にマニアックでオタクの外国人も数多くいます。1回だけでなく2,3回目のリピーター、そのファンがコミュニティへ口コミで広がるなど様々な効果が考えられます。それらを活用し、他の民泊と差別化戦略として効果を発揮するのではないでしょうか。

客室の空間づくりがインバウンド対策に

いかがでしょうか。
まだまだ、デジタルプリント壁紙は世間一般には認知されておりませんが、これまでの画一的な壁紙と違い、自由に壁をデザインしオリジナルのある壁紙や空間づくりは集客施策の1つとして効果を発揮するかもしれません。
通常の壁紙との違いなどについてまずは話を聞きたいなどございましたらお気軽にお問合せください。